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[コメント] ダイヤルMを廻せ!(1954/米)

本格推理もの風舞台劇。ゲス野郎は誰かその2。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭キスシーンのアップ。そのすぐ後でまたキスシーンのアップ。夫と愛人の二人と間をおかず唇を交わすグレースケリー。なんというビッチさ加減。夫の性格が変わったからいいいんだ、だけどあなたが好き。きれいだったら何でも許されるのか。そう思っているので、最後にグレースケリーの冤罪死刑を免れるための愛人推理小説作家の追い込みが生きてこない。例によってみんなゲス野郎のドラマだからだ。

一番はやはり失敗したとわかるとただちにグレースケリーを貶めるように悪知恵を働かすテニスプレイヤーのトニー。だけどウィンブルドンに出てたような人がなんで妻の遺産をあてにしてんだ。次が初めからワル者確定の依頼殺人を請け負って返り討ちに遭うレズゲイト。そしてビッチ美人のゲレーケリー。冤罪死刑もためにする流れであまり応援できない。最後の熱血作家も魅力がない。まともなのはコロンボ風の刑事だけだ。それは結局こうしたサスペンスものは唯一の倫理が「殺人は悪い」ということだからだ。

そんなわけで、結構本格的な密室殺人のトリックがあかされてもスッキリとはしない。犯行がばれても悪あがきせずに酒をすすめたりしてる最後はいかにもの上品な仕上がりだった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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