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[コメント] イノセンス(2004/日)

マスターベーションで得られるのは快楽であり愛じゃない。同様に「スゴイ出来」と「良い作品」は似て全く異なるものだ。
るぱぱ

決してキライな主題ではないので、個人的には十分楽しめました。採点は5ですが、これは「アニメーションとしてスゴイ」という意味において5であって、決して肯定的なモノではありません。ちなみに「手描き感」のなくなったこの手合いの映像には辟易してるってのが本音で、スゴイとは思いましたが「いい」とは思いませんでした。

自我とか存在といったテーマを扱いながら、同時に愛情劇を香らせる―といった展開はどこか『惑星ソラリス』を彷彿させます。ですが「ソラリス」が「愛情という観念」を扱っていたのに対し、本作は「自我という観念」をいじくり回しているだけで、所詮はマスターベーションの域を出ないモノ。ひいては「他者への愛情」が欠落した自己愛のための映画だと感じました。

基本が自己愛ですから、当然台詞は必然から出たモノではなく、人に聞かせるための独り言―修飾の羅列となっていきます。分かり易い展開もなければ、状況設定の説明もありません。原作読んでなきゃとても1回じゃ理解できないような作り、ましてや前作観てない人なんか度外視です。

押井守士郎正宗の名前だけで、十分マスターベーション可能だと判断された作りなんでしょうね。

実に愛のないSEX。「快楽」の為の映画でした。

何かこう…スゴくなる方向性が間違ってると思うんだけどなぁ…。

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その後、暇つぶしに『アップルシード』を見る。 何か、じゃなくて、違ってる方向性が明確になったので「5」から「2」に格下げ。 お気に入りに入れてくれた方にはお詫びします。

(評価:★2)

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