[コメント] 不思議惑星キン・ザ・ザ(1986/露)
旅に出たい人も、夢を見たい人も必見の一本。ただし旅も夢も、普段想像しているモノとは別物である。しかも極上の。
「スリリング」という表現の仕方があるが、「予測が付かない」という意味においてまさに全編スリルの連続だ。一見、不条理な世界をユーモラスに表現しているように見えるが、「不条理」とはあくまで「こちら側の」視点に立ったものの見方であり、当の本人たちにとって何の不条理もあるはずがない。しばられている価値観や善悪の基準も合わせ、いかに自分が固定的な世界観にしばられているかがよく分かる。
特にオープニングの唐突さと、徐々にその不条理になれていく2人の変化の表現は見事。わずか数分で何の無理もなく舞台が用意されたときには思わずうなってしまった。
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