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[コメント] 息子の部屋(2001/仏=伊)

「自分は大丈夫、我が家は幸福…」がいかに根拠の無いもろいものか!そんな映画です。
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







私の感じた各エピソードの印象をまとめます。

 <<登場人物>>

  「優秀な精神科医の一家」と「様々な精神病患者」の設定は、

 「安定な存在」と「不安定な存在」の対比を感じる。

 <<アンモナイト事件>>

  実は息子が犯人と言う展開に、すっかり息子を信じ、

 密告した生徒を嘘吐きとした家族の「安定の危うさ」を垣間見る。

 <<息子の死>>

  息子の死により何かが欠けた家庭は、「不安定な存在」となる。

  主人公は、ガン宣告を受けた患者への不条理な憤りを感じ、

 自分自身が「不安定な存在」となったことを悟る。

 <<ラストのドライブ>>

  ヒッチハイカーの2人をフランス国境まで送ったシーンに、

 この家族の「安定への欲望」を感じる。

(評価:★4)

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