コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] デイ・アフター・トゥモロー(2004/米)

なるほど、気象予報士が登場したのに最近になって妙に天気予報(それも当日の!)が外れるのは、そういう事だったのか!
アルシュ

主人公ジャック・ホールがシミュレーションする氷河期の到来が、数千年単位から半年先、結果的に2〜3日後に早まったのを見るに付け、最近の天気予報みたいだと、ニヤリとしてしまった。

気象予報士を集めての試写会があったそうだけど、天気予報の精度が悪いのを「異常気象」のせいだと責任転嫁をしてほしくないもんです。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

最初は、映画とは離れた内容になり私のカミングアウトになりますが、過去にその温暖化を危惧して「第二東名・名神計画の廃止ムーブメント」に参加していたのです。

「第二東名・名神」がいかに血税を喰うかは、今になって工事の凍結だとか言われていたけど、建設に着手する5年前からインターネットを中心に、その問題点を声高に叫んでいました。

なにが環境に問題かというと、

1.各車線が第一東名・名神の1.5倍の幅、全線片側3車線 ・・・となると、第一の2倍の幅という工事規模であるゆえに生じる環境破壊(もちろん工費や維持費もかかる)。

2.最高速度140kmという設定 ・・・となると、排ガス増大(もちろん死亡事故に直結)。

ドイツなどでは酸性雨による黒い森の消滅で環境問題に本腰を入れており、モーダルシフト(鉄道輸送への移行)を推進している。一方の日本では止むことのない道路建設で車社会が加速化している。

こういった、ドイツの様な取り組みを期待してのムーブメントを実行していたんです。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「環境を守るためには個人が何か一つでも心掛ければいい。自分は本屋で紙袋に入れてもらわないようにしている。」との友人の弁。そんな友人はプラドでディーゼルの黒煙をはいてカッ飛んでいる。温暖化の原因の全てがクルマだけとは言えないけれど、子や孫の代にこんな映画のような事態にならないように、個人個人がするべき事はたかが紙袋の節約どころか山ほどある。

今回は「アメリカ万歳!」映画でないだけ『ID4』よりかなりマシ。「傲慢なアメリカに謙虚さを求める」というメッセージはあるが、ちと手ぬるいのはこの監督らしい。

考証やらは取って付けた感じで穴だらけだし、映画を面白くする為のスピード氷河期化だけど、直球だからこそ誰にでもそのメッセージが伝わる。幅広い年齢層に見て貰えばこの映画の役目が達成される。恐ろしい異常気象や氷河期をエメリッヒだからこその規模での疑似体験(ロスの竜巻では心臓バクバク状態にさせられた)。そんな啓蒙を世界規模でやってくれたんだから、少しは温暖化防止に役立てるのではと期待する。今までになかったこの環境破壊ディザスター・ムービーをエメリッヒからの全人類への発信メッセージとして支持したいのですが、旧作が足を引っ張っているのが残念。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (4 人)トシ[*] Osuone.B.Gloss[*] ジョー・チップ[*] 甘崎庵[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。