[コメント] シェーン(1953/米)
話し合うことができない相手にどうやって対抗したらいいのか絶望し、あるいは命を大切にするために逃げる選択をするのも致し方ないと思ってしまう。強くて負けないシェーンを格好いいと思いながらも、
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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圧倒的な暴力にはこちらも力で対抗するしかないのだろうという虚しさと諦めも同時に抱いた。
殺したくもないのに殺さなくてはいけない羽目になる環境を彼が望んでいるわけではないのだろう。そして、いくら戦いたくなくて戦ったのだとしても相手を殺してしまったらそれは殺人であるということをシェーン自身が一番よく自覚していることに、彼の心情を思ってせつなくなった。彼に平安が訪れますように。
ジョーの妻が夫に向かって「強く抱きしめていてほしい」と言ったとき、彼女はシェーンへの恋心をハッキリと自覚してしまったのだと思った。また、シェーンが夫婦のもとから去るときの彼女も、シェーンの胸に飛び込んでしまいそうに思えたが子どものタイミングの良い呼びかけで思いとどまったようにも見えた。シェーン自身にも彼女を意識している様子が見られたが、そこはそれ、どちらも大人の節度があったしこの映画にはその抑制がスパイスとなっていたと思う。
冒頭の鹿、最後の戦いを見ていたジョーイに寄り添っていた犬に助演賞をあげたい。
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