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[コメント] ピンク・パンサー2(1975/米)

エドワーズ監督がこれを作るまでには10年という時間が必要でしたが、その10年というのは監督の試行錯誤の期間だったのでしょうね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前作の『暗闇でドッキリ』(1964)から10年の歳月を経てエドワーズ&セラーズのコンビで製作された通算シリーズ3作目(この辺が結構ややこしく、これを2作目と見る場合もある)。

 ピンクパンサーとクルーゾー警部によるアニメーションから始まり、クルーゾー警部の奇行に頭を悩ますドレフュス所長、ケイトーとのやりとりなど、実は本作が一番『ピンク・パンサー』のフォーマットと言える作品だ。実際ケイトーを合わせてクルーゾーの無茶苦茶ぶりが今回も炸裂するし、ドレフュス署長がどんどんおかしくなっていく課程も楽しめる。そりゃクルーゾーみたいなのを部下に持ったら、おかしくもなるって。署長も根がまじめな人間だったのが災いしたね。クルーゾーを殺そうとするも、ケイトーとの争いに巻き込まれるわ、全部から回りし続けるわ、なんだかすっげー可哀想。最後は収監され、アニメのピンク・パンサーにまでバカにされる…それが思い切り笑えるのがこの作品の面白いところだ。

 クルーゾーは相変わらずの無茶苦茶ぶりで、捜査は直線。ただし奇行のお陰で事件を複雑にしっぱなし…あれ?そう言えば3作目にして初めてまともな捜査になってたんじゃないか?

 監督本人もおそらく『ピンクの豹』(1963)での成功に、不満を覚えていたんだろうが、結果的にギャグに帰ったことで成功してしまうのだから、うまくいかないって言うのか、天分を見いだしたって事になるってのか…

(評価:★3)

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