コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 殺しのドレス(1980/米)

俗に言う「美魔女」なる存在の哀れさアホっぽさを、ついには観てる方が笑っちゃうほどこれでもかと積み重ねるデ・パルマ。この人ホント女のサガに容赦ねーなーそこが好き。
はしぼそがらす

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







かかりつけ医誘う→空振り→美術館でこの人私に気があるのかしら!→ガン無視→手袋片方脱いで静脈浮き出た手を露出してアピール(意味わからん)→男立ち去った!→よくも私を無視したわね、きい→どこにもいねー→(肩に手を置かれ)この人アブナイわ!→(逃げながら)私の魅力に屈してついてくるわウフフ→笑顔で振り返る→どこにもいねー→手袋もねえ!→畜生ふざけやがって→タクシーでアヒョー!→男の部屋でアヒョー!→余韻に酔いーん→男の性病発覚でアヒョー!→呆然とエレベーター(ボタン乱れ押し)→指輪がねえ!→人生で一番焦ってる最中、未来ある美少女にめっちゃ見られる→ボタン乱れ押し→チーン、ばさー(カミソリ一閃)

昔はだれもが振り向く美人だったんだろうな、未だってそりゃ同世代のおばちゃんと比べれば十分若いし美人だけれど、という過去の栄光を全身で引きずる哀れにも愚かな女、かくして一巻の終わりでございます。

でも、ある意味良かったよね。

殺されたってことは、犯人の男人格の心をそそったってことで、ちゃんと女性として魅力的だったってことなわけだから。

あのまま性病抱えてとぼとぼエッチ下手夫とオタク息子の待つ家に帰り、再びひとり妄想三昧の日々に戻るよりは、あのエレベーターで花と散る方が、本人にとっては救いがあったかもしれない。

過剰なムード音楽や、一歩間違えばギャグ寸前のサスペンス演出も相まって、われら中年女性を爆笑の渦に巻き込むかいたたまれなさに身悶えさせる、やっぱりどこまでもデ・パルマな映像体験でございました。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。