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[コメント] メッセージ(2016/米)

見終わって、心に残ったものを探していたが、いっぱいの「?」ばかりでした。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







主人公ルイーズの目線で、私たちはストーリーを追う。異星人とのコンタクト、イアンとの協力、米軍や世界情勢の動き、そして何よりも、時折挟まれる一人娘との暮らしと別れ。

私たちが一番興味を持っていると思われるのは、「なぜ、彼らはやってきたのか?それも12体も」。それが「武器を与える」というキーワードが独り歩きしてしまってる。武器が「言語だ」と言われても、それが少なくとも映画の中では解明できたとは言えないきがする。12体のデータを合わせたらどうなるのか?ということより、12の地域に分けて降りたことにより、混乱と疑問を生んでしまっている。

米軍の若い大尉たちが爆弾を仕掛けるところ、そんなことが誰にも知られずにできるんだろうか?異星人は気づいていたようだが、それなら先に2人に知らせないと。

これが起承転結の「転」だとしたら、「結」は中国の将軍を説得するところだが、そこで「ルイーズには武器がある」とか、急に異星人と会話がすらすらと。いままで一生懸命解読していたのに。そしてルイーズの持つ「武器」が何なのか、それは異星人が授けたものではなく、元来持っていたものだとしたら、えらく都合のいい話になってしまった。そして、「娘の話」が「過去」ではなかった。いまから始まる話なんだ。

では「未来が判っているとしたら?」とのイアンへの問いかけ。これがこの映画の「主題」になってしまった。

そして飛行体はゆっくりと消えてしまった。私に「何のため?」という疑問を残したまんま。「3000年後に危機が訪れる」のなら、その直前に来てよ!とも思うし、危機に対する答えが「言語」だとは。(それなら3年後か、せめて30年後)

ID4:リサージェンス』みたいな派手なドンパチだけで、中身のない映画も困るし、『スフィア』みたいにジャンルが変わるのもこまるが、これはこれで、困る映画だ。「未来は変えることができる」というような、「希望の話」なのかもしれない。かもしれないが、そういう「芽」はなかったし、それは極めてパーソナルな話で、異星人を前にして語る話ではない気がする。

というわけで、いろいろな「?」が残ったまま、映画が終わった。邦題も2週間で忘れてしまいそう。せめて『ヘプタポット』で。

ならば、一部のNETでパロディがでた「バカウケ」ネタ。そういうように笑い飛ばすほうがいいようで。私には「かつお節」に見えた。

(評価:★3)

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