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[コメント] 東京島(2010/日)

漂着した無人島で男が20数人で女がただの一人。さてどうなるかという映画なのだが、そもそも文明そのものを捉えている映像が皆無なので、(例えば火を起こしたりとか、雨露しのぐ小屋の造成とか)何か引き込まれるものがなかった感あり。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







一番疑問に思ったのは水はどうやって得ていたのかなということ。雨以外にはないはずなんだけど、映像では別に不足していないようだ。

まあ、取り敢えずその文明論は置いといて、テーマは、色気もないごく普通の主婦の40女が若い男たちの囲まれて生活をするとどんなことが起こるやら、ということなんですよね。

女はまず役立たずの夫を亡きものし、別の男を立てる。そして女王に君臨する。ここまでは順当どおりの展開だ。しかし反乱で2番目の夫を失うとくじで決まった柔そうな第3番目を手に入れる。

ここからかな、退屈になってくるのは。(本当はここから面白くなって来ないといけないはずだ)この3番目が記憶喪失を装っていたり、宗教に目覚め部族(?)を統一して行く部分も何か無理やり気味で、リアルさに欠ける。そして中国人の乱入で女は行動を起こすのだが、、。

全体に絶海の孤島における女一人という設定なのに、ほとんどセックス的に問題が生じず、20数人の男どもがただ一日という膨大な時間を過ごしていることの違和感が沸々と吹き出てくる。男たちは結構身なりもこぎれいで、新宿あたりの若者と変わらない。

そしてラスト近くのアジア系の女性たちの遭遇による混乱した展開。

結局何を描きたかったのか、僕には皆目分かりませんでした。40女の旺盛な生活力は窺えたけれど、やはり生命を怯えさせる無人島での生き方が女にもあったはず。

生きる意味を描きたかったのであれば、文明と生命は切り離せないはず。水、食料、住居という基礎部分が確保されて初めて村という概念が生まれて来るのではなかろうか、、。でも、日本男性の弱弱しさが強く印象に残ってしまったが、現実の日本男性、本当にこんなに淡白なふわふわに成り果てているのだろうか、、。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)死ぬまでシネマ[*]

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