とにかくド迫力の大波に眼を見張った。サーフィンに全く精通していない自分も、ここまで興奮しながら観ることができるとは。単なるスポ根モノだとナメてかかると波に飲まれちゃうなこれは…。

マシュー・デイビスの登場で少し俺は戸惑ってしまった。俺の印象からして、彼にはロクなイメージがない。二枚目のルックスを武器に、女遊びを繰り返す…こんな感じだ。『キューティ・ブロンド』の役柄はズバリ当てはまるだろう。まぁ事実、この映画においても半分は正解だった（笑）。俺はこの展開に一時は失望したものだが、しかし、それを良い意味で裏切ってくれた脚本には好感。前面に押し出しすぎないというロマンスのエピソードは上出来すぎるだろう。

また、親友や妹、地元の男たちと繰り広げるドラマのエピソードは充分に筋が通っていて爽快なものだった。アン・マリーがハワイでの生活を豪快に満喫しているからかもしれない。無論、バケーション的な感覚ではない。ハワイを愛し、海を愛し、サーフィンを愛し、家族を愛する生き方のことだ。俺は、そんな生き方が本当に羨ましかった。