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[コメント] オー・ブラザー!(2000/米)

笑うに笑えない笑いってこういうことを言うのかな。
kazby

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







実は、この映画を観に出かけるほんの少し前、他のコメンテーターの方のレビューを読み、思い出すことがあったので、『クロスロード』という映画のレビューを書き込みした。

ところが、いや、何たるタダの偶然か。 この3人が少年から車だけを頂いて逃げる途中で、”悪魔に魂を売り渡して、ギターの名手になれました”という、トミー・ジョンソン(クリス・トーマス・キング)というギタリストを、れいの四ッ辻で、ひろうのであります。 あれれ、映画の不思議。

このお話に潜む笑いは、出そうで出ないくしゃみのような、笑う瞬間にすっとガスが抜ける感じの笑いとでも形容するしかない(すッ)。

それにしても、この3人は、いったい何をやって刑務所に入ったんだろうと思うような人たちばっかりだったが。 やたら黄色ッぽい画面が印象的で、刑務者の労働ソングから、選挙のキャンペーン・ソングまで、いたるところにブルースや、カントリーがちりばめられていて楽しい。トミーの弾き語り、なぜか長くしつこくておかしい”お色気セイレーンもどきシスターズ”の歌、最後の墓堀りの歌もシブい。 そして”ずぶぬれブラザーズ”が歌う場面。その表情や振り付けがやっぱりなんとなく可笑しい。

ところで、線路で出会った、不思議な予言をする目の不自由なおじいさんが、”探してるお宝は無い”って最初に言い当ててるんだけど、当のエバレット(ジョージ・クルーニー)は知らん顔で、小難しいことを言ってごまかしている。 最後に彼が、妻ペニー(ホリー・ハンター)の結婚を止めさせるために脱獄を仕組んだんだって告白するまで誰にもわからない。

屋根の上の牛が、おじいさんの予言どおりに現れ、そうかこういうことかってわけで。 かくして、”ずぶぬれブラザーズ(Soggy Bottom Brothers)”は、自由というお宝を手にする。曲の大ヒットっていうおまけもある。 脱獄なんて、難儀なことしなくても、後2週間もすれば無罪放免になる人もいたんだけど...。

(評価:★4)

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