ベティ(ナオミ・ワッツ)、この人、ヘンすぎるんだけれど、どこがどうとは、説明つかないまま、なんだかひきずられて。 あんな、さわやかなお色気のある女優さんが、売れっ子にならないはずないもん、なんて気持ちになりつつも、どうもヘンだ。胸がざわつく。 たいがいの人が、夢見ているとき、なんだかヘンだと思う、あの感覚だったのだな、いま、思うと。 そして、あの、気の毒な監督と出会う。それからきっと、何かが始まるんだと思うじゃないの。うがっ！ う〜ん。あのダンスシーンの意味が、あんな場面で、わかる仕掛けになっているのか、くそう。

しかし、ずいぶんと濃い夢をみたものだわね。 すいません。私達は、たった今あなたが見てて、そして、起きた瞬間にあなたが忘れてしまったであろう、あなたの夢で2時間ぐらい楽しみましたんです。 ところで、私など、ここから、それがダイアンの回想だとはすぐにはわからないで、何が起こったのかわからず、？？？？？だらけになり、あ、同じ女優さんらしいと気付いて、ああ、そうかと、じわじわと理解した。不思議と、胸のざわつきも納まっている。 この、前半と後半のトーンの違い、鮮やかだし、それに、このベティとダイアンの二役は、ちょっと凄い。

お、となりで、寝ている君！どんな夢を見ているのかね、今、映画は終わったんだがね(笑)。 さっき見た事柄をなるべく忘れないよう、帰り道も無口になり、ぐるぐるかき混ぜた頭の中に、オリがたまっていくのを待っていた。