個人的に久しぶりの快作(怪作)。70年代映画は好きだけどまだまだ面白い作品はあるのだなと(ATGのポテンシャルか)

息子の棒演技(新人だったんだね でもそれがまた無垢な思春期のカリカチュアに寄与)に絡みつく音羽信子のねっとり感がまた極上の味わい。

雪原でセックスする息子の待った無し感・統率とれすぎなご近所さんのまやかし・タクシーを私物化するグラサン音羽・言葉だけは勇ましい西村、、、もうねこの家族3人で、人の優しさだったり欺瞞だったり愚かさだったり孤独感だったり愛おしさだったり、、、やっぱ人間って捨てたもんじゃないなと。

息子と母親は死んだけど、尚それでもそう思える映画だった。

シリアスと笑いは紙一重。ここでは、オレ的には笑いの比重が多い本作に哀愁・愛着を感じた。

なんだろう、令和の今だから余計そう思ってしまうのかもしれない。