根岸吉太郎と永島敏行なんて『遠雷』のコンビじゃないですか。あれはヤな映画だったけど、移ろう時代の断面を確かに切りとってた、意義と野心ある映画だったじゃないですか。それがこのザマ。イヤ正直言ってバカ丸出しでかなり笑わせてもらったんですが、悲しいことに作り手はマジなんだよなあ。撮影のルックは火サスか土ワイ。脚本は滑稽台詞が山盛り。おっさんになっても高校球児みたいな芝居の永島敏行。うじきつよし、子供ばんどがマイウェイの太鼓持ちとか屈辱だぜ。冷めたハートじゃ愛せやしない。待ち続けても夜明けは来ない！　GとCの文字のくだりなんか爆笑だ。セックスしか楽しみがない原始人の生態を描いていっちょうあがりか。1981年の『遠雷』から23年。いろいろな事情はあるんだろうけど根岸吉太郎、あんた23年間なにやってたの。オレ根岸作品は『遠雷』と『探偵物語』ぐらいしか観てないからよく知らないんだけど、こんな感じでやってんのか…　ひくわ…