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[コメント] キングダムII 第3章/第4章(1997/仏=伊=独=デンマーク=スウェーデン=ノルウェー)

キ・キ・キングダム!
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







でました。久々の大当たり。映像に引き付けられっ放し。脳内ではアドレナリンがドバドバドバドバーーーーーっと溢れぱなし。あっという間に観終った感じ。思えば第一章から第四章が終わるまで10時間近くあるのに面白さが衰えるどころかどんどん高まってるってどういうことよ?

第2章の後半あたりから生まれてきた「笑い」の要素がここ第三章、更に第四章で一層強化されている。笑い爆発。特にヘルマー絡みのシーンはもう大爆笑。例えばクロウスホイと2人でカルテ室に閉じ込められたり、アヒルの真似をするシーン。こりゃもうどたばたコメディだよ!俺が最も笑った作品の一つでもあります。

凄いのはそんなコメディ要素と、本来のカルト的ホラー要素(時折現れるグロ系映像含む)が見事なまでに調和し、吊り合っている点。両者が巧みに交互に折り重なって描かれているからこそ新鮮味が長時間保たれているのだと思う。観ている者にいわば正反対の感覚が、まるで棚に本がぴたっと収納されているかのように綺麗に同居している映画ってそうそうないぞ。

ちなみにカメラワークや映像の色合いなど、実は余り好きでない部類に入るのだが、それをもってあまりある。次第に慣れてくる。終いにはこのデモーニッシュかつ退廃的な映像的手法も「キングダム」に不可欠な要素であるようにも思えてくるから不思議だ。同監督の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のコメントで手ぶれカメラの側面から叩いてしまったが、これは大いなる誤りであった。

第1章・2章でも素晴らしかったが、この作品の最大の魅力は脚本。そして構成。それに尽きる。第3章に入って10人以上いる主要登場人物の「キャラの立ちかた」がもう半端無いです!キャラの立っている映画ナンバーワンといっても過言ではないかも。ヘルマー、クロウスホイ、ドレッセ&ブルザー、モッゲ、病院長・・・うおー書ききれん。みんなとんでもない奴らだぜ!

んでもって、多種多様なキャラの「組み合わせ」が実現されているから面白い。例えば「モッゲvsヘルマー」のシーン、みたいな。全員が一堂に会するシーンはほぼ皆無なんですね。更に更に、シーンやエピソードがが目まぐるしく入れ替わり立ち代り変化する構成の妙!ぐごご。

ちくしょう!この映画の良さを巧く表すことが出来ない!俺に表現力がもっとあれば・・・。しかもこんなマイナーな映画に最大級の賛辞を送っても、誰が拙文を見てくれているというのだ。いや、こんな文章はどうでもいいので(?)、偶然映画観ていないのにここまで読み進んできてしまったあなた(そんなのいないか)!まじ「キングダム」はお勧めっす。せめてキングダムの面白さが世に広まるよう、今日から俺は祈るぜ!!!

この作品は語弊があるかもしれないが遊園地の面白さと相通ずるところがある・・・かもしれない。っていうか久々に興奮して書いています。ひゅー。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)moot セネダ[*]

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