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[コメント] レボリューショナリーロード 燃え尽きるまで(2008/米)

どんな家庭も覗いてみれば、何か問題があるものよね。延々と続く夫婦喧嘩に、なんでこんなもん見せつけられるのにわざわざお金払ったんだろうと思えて憂鬱になった。2009.2.13
鵜 白 舞

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







一番気になった点を。

なぜ妻は死ななければならなかったのだろう。

あれで生きていてパリにでも飛び立ったら、それはそれでいいとも思うんだけど。もしくは産んでからパリへ行くとか。夫のそばにいる選択をして平凡で幸せな家庭を築きました、でもいい。一番不幸な話を選んだ。不幸じゃないとアカデミー賞は取れないんですかね。

中絶したことを知った夫が「あんなことをするなんて!」と吐き捨てるように言っていた。そして死んでいく妻、ああ可愛そうなデカプリオ。妻を擁護する立場の人間は劇中に一人もいない。わがままな理由で中絶する女なんて死んでも仕方ないよね、と言わんばかりだ。あれじゃ妻があんまりだ。彼女には彼女の苦悩があったのだろうに。こういう結末に溜飲を下げる客が多いんですかね。話だけでなく観客にも半世紀前の感覚を強要する気だろうか。そういえば、彼女の苦悩や自由への渇望がいまいち感じられない点で、ケイトの演技はいいとは思えなかった。

話は少しずれるかもしれないが、劇場には様々な事情で中絶をせざるをえなかった人たちが少なからず観に来ているだろう。私は水子地蔵で懸命に拝んでいた女性達が忘れられない。彼女達に「あんなことするなんて」という言葉など聞かせたくもない。ずいぶんとデリカシーのない映画だ。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)makoto7774[*] 青山実花[*] ぽんしゅう[*]

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