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[コメント] 恐喝こそわが人生(1968/日)

よくまとまった原作を深作欣二がやっつけ仕事で仕上げたような気がする。知らんけど。
Myurakz

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 細かなエピソードを重ねることで主人公たちに感情移入させていく方法は悪くないと思います。また標的にする相手も売春恐喝組織→ヤクザの麻薬取引→国政の黒幕と徐々にグレードが上がっていっており、映画的にはキチンと盛り上がる方向に進んでいる。そしてその延長線上で「本物の念書を国家が偽物と認定して事態を収めてしまう」ってオチに繋がるのもよく出来ています。この辺りはさすが松竹。本家東映のこの手の映画のいい加減なオチとは違い、物語をキッチリ収めていこうという気概が見えます。

 でもだったらあのブツ切れのラストはもうちょっと考えてもいいんじゃないかと。この時期ってこういう終わり方する映画がスゴく多いからきっとそれが流行りだったんだとは思うんですけど、にしたって尻切れトンボ過ぎるだろうと。しかも後味も悪いし。せめて倒れた主人公を遠景で写すなり、もう少し余韻ってものを残して欲しかったところです。「終」ってつければ何でも収まると思わないように。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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