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[コメント] 兵隊極道(1968/日)

兵隊やくざ』と言うよりは『独立愚連隊』に近し。それも岡本喜八の洒脱さに較べたら随分と泥臭い。だがこれはこれで共感を呼ぶ部分があり、ベタでも男の誇りを賭けた血涙を絞る戦記に仕上がっている。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







はみ出し者たちの「極道部隊」が、極悪将校どもを襲うところが痛快であり、対匪賊戦はつけたしに過ぎない。主人公に千人針を渡してくれた宮園純子の愛らしさが際立つ分、慰安婦としてモルヒネ漬けにされた彼女を見た富三郎の怒りは同感できるものだ。

だがラストはどんなものかな?金子信雄ら悪党どもを斬り捨て、打ち倒した時点でこの物語は終わっているべきなのだ。皆既日食の助けを借りながら、『明日に向かって撃て!』の如く匪賊の大部隊に2、3人で立ち向かってゆく、その内の富三郎のアップに「終」の字が重なるのだけれど…。

いくら何でも、ありゃあ勝てないよ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)sawa:38[*]

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