[コメント] ベスト・フレンズ・ウェディング(1997/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
何度も観てるとそんなところまで目が行ってしまうのです。それくらい何度も何度も繰り返し観てるけど、ホントに魅力的なシーンに溢れた、素敵な映画だと思う。
スタンダード・ソングの活かし方が素晴らしい。アメリカの、大らかさ陽気さといったポジティブな側面が作品全体に好ましい雰囲気を生んでいる。なんともキュートなオープニング。ランチでのルパート・エベレットのジョークからおもむろに湧き上がる「小さな願い」の合唱はまさに映画を観る至福と言うべき、夢のような楽しさ。
登場人物のキャラクタも実によく考えられている。キャメロン・ディアス演じる若き花嫁は登場シーンから一見して性格の良さを全身で表現し、直後に見せる手荒なドライビングでオッと思わせ、極めつけは大音痴丸出しのカラオケで、イノセントで愛らしいお嬢様キャラが完成。カラオケを見守るジュリア・ロバーツとダーモット・マルロニーの表情の演技がまた味わい深い。彼女の愛おしい側面を新たに発見し視線をそらすこともできないマルロニー。二人の顔を交互に見比べ完全な置いてきぼりを自覚するロバーツ。マルロニーがどうにも冴えない男だってのも、実はディアスの好感を上げ、やり過ぎな嫉妬心に燃えるロバーツの行動にコミカルさを帯びさせる効果を生んでいる。エベレットに至っては、脇役としては完璧。ここまでカッコいいゲイを登場させた映画が他にあっただろうか。ラストシーンも最高の後味を残してくれる。ラベンダー色のドレスに身を包みエベレットと踊るロバーツの、すべてが吹っ切れたような幸せそうな笑顔。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。