コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 白い肌の異常な夜(1971/米)

まず、この邦題をつけたセンスに脱帽(適当につけただけのような気もするが)。人はみな須らく劣情を秘めているという人間観に基づいている、というか、状況に興奮するアダルトビデオ的発想と言えなくもない。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







オープニングシーン、イーストウッドが少女にキスをする件りから背徳感が惹起される。女学院に運び込まれる件りでの、屋上での見張り役少女との大きな切り返しで空間を表現するダイナミズム。そして全編にわたる不穏さと違和感の演出。南軍の大尉たちが女学院に押しかけようと訪ねてくる件りの如何わしさ、教師・生徒たちの過剰なまでの秘めたる欲望、イーストウッドのキャラクタの一定性の無さ、最後の食卓シーンで毒キノコに気づいた瞬間全員顔を伏せて一斉に食べ始める露悪的な不自然感の創出、等々。こうした過剰さこそが映画だなと思うが、B級テイストを超越できず突き抜けるまでに至らないのも確か。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] ゑぎ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。