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[コメント] 散歩する侵略者(2017/日)

桜井(長谷川博己)の行動をどう解釈するかによって物語の把握具合はかなり変わってくると思う。真治(松田龍平)の侵略する気のないかのような侵略者は見ていて面白いのだが。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







桜井(長谷川博己)が爆撃機に爆撃され死ぬ間際に指を指し示すのだが、このとき桜井は宇宙人に身体を乗っ取られていたのか、それとも人類(というかその辺りの日本人)に辟易して天野(高杉真宙)に同調していただけなのか、意見がわかれるところ。

前者だとすると、「攻撃してやる」という爆撃機の操縦者の概念を奪ったことによって後の武力による侵略が始まったと解釈される。すなわち侵略者は「侵略してやる」という概念は持ち合わせていたが、具体的に侵略する方法を知らなかったから人類から様々な概念を集めていた、と解釈できる。

後者だとすると桜井は宇宙人の本陣を呼び込んだ、ただの超絶悪い日本人になる。

でもまぁ、いずれにせよ本質はそこではなくて、「概念を抜き取られた人々」の「変な感じ」を楽しんだらいい作品なんだろう。

真治(松田龍平)ひとりが「愛」の理解に苦しんだところで、始まった本格的な侵略が止まる筈もないだろうし。

(評価:★2)

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