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[コメント] 息子のまなざし(2002/ベルギー=仏)

主人公は職業訓練校の木工の教師、オリヴィエ・グルメ。大人が主人公なので、子供と違い、カメラが追いかけ続けても、所作・行動の意外性が若干希薄だ。
ゑぎ

 前半の校内でのスパイ行為のような部分は、何をやっているのか分からない、といったことはあるが(ストーキング行為かと思ってしまった)、それでも、はっきりした目的でもって動いているのは分かる。また、元妻が部屋に来る場面は、この女は娼婦なのかと思わせる。これも何が起こっているのか分からせない戦略の一つ、緊張感を持続させるいつもの手口だ。しかし、訓練校内で木工作業を淡々と描く部分も十分面白い。

 グルメが腰につけている太い革ベルトは腰痛防止のコルセットだろうか?これは結構キャラ作りに結びついていると思う。確固とした人格、まじめさ、融通のなさを象徴し、キャラクターを補強している。

 終盤、休日に生徒と二人で材木の収集運搬に出かけるシーケンスはなかなかのサスペンスだが、最後に秘密を告げるのは、当然の展開だと思うのだが、最後まで告げないで、黙々と二人で作業する、という選択もありかと思っていた。

#劇伴なし。この頃はエンドクレジットにも音楽は入らない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)disjunctive[*] jollyjoker

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