[コメント] 男の敵(1935/米)
あらゆる映画の感情をフィルムに定着させることが出来た不世出の天才監督のその偉大さを思い知ることができる。傑作。
これもジョン・フォードの世界なのだ。この厳しさ!確かにフォード・タッチと呼ばれる、あの優しいパースペクティブな世界を彷彿とさせる部分もあるが、しかし、奥行きの無い画面で展開されるフィルム・ノワールのような世界は後のフォードからは想像できない。フォードには『逃亡者』や『荒野の女たち』といった陰鬱な(しかし素晴らしい)映画もあるが、この『男の敵』の暗さは格別だろう。しかもあの世紀の大傑作コメディ『周遊する蒸気船』と同じ年にこの映画は作られている。
あらゆる映画の感情をフィルムに定着させることが出来た不世出の天才監督のその偉大さを思い知ることができる。傑作。
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