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[コメント] ハリケーン(1937/米)

駅馬車』はこの『ハリケーン』をシンプルかつストレートな活劇に仕立て直したものであり、そういう意味で『駅馬車』の大規模な準備作、ということも出来るだろう。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 トーマス・ミッチェルが『駅馬車』と同じく医者を演じ、ラストのパニックシーンの最中に赤ん坊をとりあげる。タヒチの監獄ではジョン・キャラダインが印象深い悪役を演じている。

 ラストのハリケーンの凄まじさは今日見ても驚異的な演出なのだが、私は矢張りそれ以上に、フォード+ダドリー・ニコルズのキャラクター造型に魅せられる。映画の縦糸はジョン・ホール(どう見ても原住民には見えない!)の脱獄譚とその妻ドロシー・ラムーアとの恋愛物。しかしこの映画を支えているのは仏領マヌクラ島のフランス人(!)を演じるレイモンド・マッセイトーマス・ミッチェルメアリー・アスターの3人だ。マッセイのキャラクターは後年ならヘンリー・フォンダの役柄か。

#タヒチのクラブで「捧ぐるは愛のみ I Can’t Give You Anything But Love」が唄われる。そう云えば翌年(1938)のホークス『赤ちゃん教育』でもグラントとヘップバーンが唄っていた。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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