[コメント] ハート・ロッカー(2008/米)
『アバター』よりも酔った。このシェイキーなカメラワークがリアル、或いはドキュメンタリータッチと云えるのか。小さな素早いズーミングも目立つ。これは『アバター』なんかでも見られたものでCG処理の中でもやるぐらいだから最近の流行であり、彼らは間違いなく「カッコいい」と思っているのだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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素早いズーミングは中速度のズーミング(パワーズームのモーター駆動音が聞こえそうなズーミング)よりはマシだが、とにかく意味不明なズーミングはやめてほしい。
さて、ガイ・ピアースもレイフ・ファインズも戦場ではあっけなく死ぬのだが、とりわけレイフ・ファインズの扱いのあっけなさには驚く。死の演出、特に死に顔も見せない、という選択などは無名の俳優に対してもビッグネームに対しても平等である。この点はヒロイックな戦争映画に対するある種の批評性として機能する。しかし、この砂漠の狙撃シーンまわりが活劇として一番いい演出がなされている。
キャスリン・ビグローらしい図太いアクション演出、銃器へのフェティシズムは全編横溢するが、実はジェレミー・レナーのキャラクターは『ブルースチール』におけるロン・シルバーの悪役造型にこそ連なるものかも知れない。
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