[コメント] インヒアレント・ヴァイス(2014/米)
相変わらず力のある画面の連続。アヴァンタイトルからタイトル・インのカッコよさ!浜辺に抜ける路地のような、家屋に挟まれた小路のカット。夕陽の斜光の中で回想する女、ジョアンナ・ニューサム。ヒロイン=キャサリン・ウォータストンが登場するローキーが良いです。
そして情けない私立探偵ホアキン・フェニックスが1970年代のLAに良く似合っている。やっぱり、大好きなアルトマンの『ロング・グッドバイ』を思い起こした。もしかしたら、今世紀の『ロング・グッドバイ』か『チャイナタウン』か?と思ったが、そこまではいかないにしても、全編くすぐられて面白く見た。ただ、カメラはロング気味からじわじわ寄る、という動きが多く、すこし飽きがくる。また、キャサリン・ウォーターストンの扱いがファムファタールとしては曖昧に過ぎる。しかし、それが現在の演出なのだろう。あと、彼女の再登場のシーンで、部屋への出入りを窓を横切る影で表現する演出はいい。さらに続く場面で全裸の彼女が胸を見せている時間が長い、というのはとても嬉しい演出だが。
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