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[コメント] GONIN(1995/日)

空撮のタイトルイン。タイトルバックの音楽もいい。前半は小刻みなカッティングがとても計算されている。上手い。洗練を感じる。ヤクザの事務所も雰囲気がある。永島敏行の組長、鶴見辰吾の幹部、共にいい味を出している。
ゑぎ

 しかし、竹中直人は相変わらず鬱陶しい。本作中最も強烈な印象を残す、彼の自宅のシーンも怖さはよく出ているが、引っ張り過ぎだ。後半、波止場で錨とその縄を体に巻き付ける本木雅弘のシーンも長い。

 それに、他にも不可思議な演出が目につく。まず、椎名桔平横山めぐみが捕まるシーンの演出−部屋の二人のストップ・モーションに、オフの音で追っ手の到来を表現する。こゝなんか、変わっているだけで何ら効果に繋がらず。さらに根津甚八と別れた妻子(妻は永島暎子)のレストランのシーン。やはり、竹中の自宅のシーン同様、これはファンタジーであるという認識をすべきなのだろう。

 本木も根津も登場シーンは狂気が半端ないのだが、だんだん感傷的な描かれ方をする。それを免れたのは、ビートたけしだけだと云えるだろう。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] disjunctive[*]

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