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[コメント] ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)

激甘の★5。あのマンガを映画化したら間違いなくこういう作り方するだろう、っていう想像そのものなんだけど、予想以上にノスタルジックで涙腺を刺激された。
JKF

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







やはりこうやって見ると40年近い時間の間に、日本が得たものはいろいろあったと思うが、同時に失ったものもずいぶんいろいろあったのだなあ、と。

俺がちっちゃい頃はクリスマスプレゼントなんて貰えてあたりまえのものだった。毎回希望通りじゃなかった気がするけど。

三種の神器が存在しない生活なんて想像もできない。ついでにケータイと映画もないと生活できません。

駄菓子屋なんて仙台の人行ったことないってよ、おい。俺が小学校時代を過ごした地には学校の近くに○○商店なるものがあったけど。でもスーファミやらプレステがあった俺の洟垂れガキ時代とは根本的に違いますね。

集団就職ってあんなだったのかよ。田舎もん丸出しやん、うわー。

みんなで画面の力道山を食い入るように見つめていた40年前。ところが今は俺と親父が液晶テレビで格闘技を見てれば、妹と母親は別の部屋にいる。ついでに、本作上映前に来年公開の『力道山』の予告がやっていたのも興味深い。

そんな今の物的に充足している生活の中では考えられない時代の中には、今の時代には感じられないものがあった。それはありきたりな言葉で言うのなら情緒だとか人情だとか、温かい地域の人間関係だとか、そういうものなのかもしれない。今の刹那的な楽しみとは違う楽しい日常がそこにあったに違いない。

戦争の辛い時代を切り抜け、街を復旧させ、それぞれにささやかな夢を持ちながら人々は小さな住宅地に暮らしていた。みんなが支えあい、交流を持ち、生活の中で不可欠なくらいにつながっていた。六ちゃんと鈴木家、茶川と淳之介たちに象徴された友達でも肉親でも恋人でもない「赤の他人」が密接に関わり合えるような時代にどこかで羨ましさを感じる。

なんとなくいい話って感じの原作に、うまくCGを取り入れた映像と音楽と、うまくマッチしたキャストが複合されるとここまでのモノになるんだな。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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