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[コメント] 虐殺器官(2017/日)

チョムスキーの生成文法を虐殺本能に絡める発案力に興奮する。トランプ・バイデンの戦いをきっかけに、チョムスキー御大自体が言語学者の枠を超えたある意味、心理社会哲学者のような存在として注目されている現実は、本作の構想の正しさを証明しているように思う。
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映画としては、前半1時間は説明的描写に終始するために盛り上がらないのが惜しい。その分、後半1時間の滋味にはなってはいるのだが。

チョムスキー御大の慧眼と、伊藤計劃の全長編のアニメ化プロジェクトの趣旨に賛同して★ひとつ追加の★5です。

監獄実験や蠅の王など性悪説の恣意性をことごとく覆した『Humankind 希望の歴史』(2020年・文藝春秋)にも沿った内容になっていて、本作の先見の明に今さらながら驚く。

(評価:★5)

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