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[コメント] 家族の庭(2010/英)

怖ろしい映画だ。見るからに残酷なシーンは無いし、あからさまな暴力描写もない。ただ主役の家族の周辺に集う人々があまりにも不幸だ。2014・05・21(KMYCulture)
USIU

**ネタバレ注意**
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夫婦は市民農園で自らが育てた野菜を採って夫婦共々料理を得意としてる。夫は地質学者で妻は病院で心理カウンセラー。1人息子は弁護士のような仕事してる。まさに小確幸を地でいくような家族だ。3人とも大学を出て珍しいことだが中流階級へと移ったのだろう。

 しかし、付き合う相手は相変わらずのパブが好き、ビールが好き、ジャンクフードを食べ、たばこを吸う労働者階級の人たちだ。彼等を無碍に断ることもせず、家に招き、泊め、食事を振る舞う。話題はサッカーにパブだ。そして、その家に来る友人たちがことごとく不幸。離婚してたり、妻が病気だったり、妻が無くなってたりと。兄家庭も一人息子と上手くいって無く、何年も会話もしてなかった様子で息子が結婚してるのか独り身なのかも分からない。  主人公の夫婦はジャンクフードも口にせず、たばこが嫌いで友人がたばこを吸いだすと周囲から居なくなるぐらい。異様な違和感を画面に映し出す。

 周囲の人間でポジティブなのは子供を産んだ黒人の女医と息子の彼女ぐらいだ。しかも、この彼女が天衣無縫の明るさと饒舌さで  最後のシーンでこの映画の主人公は度々夫婦の家に入り浸るメアリーだと言うことに観客は気付かされる。お前らもメアリーなんだろと。

(評価:★3)

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