コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] レッド・ドラゴン(2002/米)

「怖がらせ屋」のレクターなら要らない。
イライザー7

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







レクター、ただ不愉快なだけ。でもこの映画、レクターなしだと、すごおく薄味なサスペンスになってしまうこと確実でもある。だけど、こんな「怖がらせ屋」オンリーのレクター、ってのもどうよ、と思う。

とは言いながら、本来の「怖がらせ屋」であるべき本作の猟奇殺人犯ダラハイドが、ぜえんぜん怖くないのだ。もっとも原作でも、実のところ、彼はあんまり怖くなかった。原作を読んだのはあんまり昔で、細部はあやしいのだが、ダラハイドは「怖い」というより「悲しい」存在だった。彼は狂ってるなりに筋道を立てて、一生懸命盲目の彼女を守ろうとしていたのが切なかった。

もちろん映画でも、そういったニュアンスは漂わせるのだが、深く突っ込みきれてはいない。で、ダラハイドが中途半端で、レクターでびっくりさせるしかメリハリがつけられない感じ。

うーん、でも、サスペンス映画としてはそんなに出来は悪くないのも確か。料金なりに楽しませてくれたような気もする。ただ、「人間」が良く描けてる原作と比べてしまっちゃう所が点が辛くなるところなのであった。

でも、やっぱりレクターが個人的に好きかどうか、だな。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)緑雨[*] おーい粗茶[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。