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[コメント] 女相続人(1949/米)

デ・ハヴィランドがここで抱える外貌や性格の課題は、観察対象としては頼りない。貧乏で汚らしい世間一般のオッサンが被る重篤な障害と比すれば。
disjunctive

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 好感が持てるのは、デ・ハヴィランドへ受け手の共感を誘導する手管だ。同情を誘えるほどの強度な不幸は語れない。ならば、もっと前向きに、共感を誘える方途を見出したい。彼女は、終盤で、自分の獣性に目覚めるのだが、陰惨な筈なこの場面に開放感があるのは、報復の達成もさることながら、人が成長することに対する、われわれの本能的な好意が刺戟されるからだろう。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] 寒山拾得

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