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[コメント] チェイサー(2008/韓国)

数ある殺人の中でその事件だけが特権化してしまう。しかも顔貌の好い子どもをダシにするため特権化してしまうことが倫理に悖るように見えてしまう。時間制限が緩和され続ける緊張のなさと徒労に冷静さを強いられて、事件が特権化したと認知できるのである。
disjunctive

女の視点があることも緊張緩和に資している。受け手は事件の特権化を劇中人物と共有できないわけだから、男の事件へののめり込みが不可解になる。最後のレスリングに至っては擬斗というよりは競技であり、冷静を強いられるという矛盾した感情と受け手自身が向き合わされるような不思議がある。

(評価:★4)

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