[コメント] 658km、陽子の旅(2022/日)
菊地凛子は生体として逞しい人だ。漲る活力は観察しがいのある挙動を全編に渡ってもたらすが、完成体だから達成されるのは成長ではなく野性化であり、本来の自分に戻ったにすぎない。
完成された自分が行うのは扶助を与えた市井の民を聖別していく旅である。高速を往来する人々を類型化していく強化人間の主観こそ彼女に聖別の働きを与えている。
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