ミシェル・ゴンドリー「インテリア・デザイン」： 本作の全体タイトル「TOKYO!」の「!」部分を一番担っていました。藤谷文子がパッと椅子に変わった瞬間「！」。おお、びっくり。ぽつねんとした女性が、ついに椅子になっちゃって、その方が幸せだった。というのがゴンドリーの東京なのでしょうし、椅子になる一瞬を良い感じに持っていっていました。その後の椅子としての生活のシークエンスは可愛くて笑いどころでもあり、良かったでした。

レオス・カラックス「メルド」： 最初の"小さいゴジラ"メルドの銀座爆走は見ごたえがあります。カメラの良さとドゥニ・ラヴァンの力技でした。設定も良いです。東京っぽくもあり、ただのカラックスでもあり。なんだか分からないですが、良かったです。花と紙幣が大好物で、煙草を吸って、若い女性を舐める怪人あらわるッ。手榴弾なげまくりまで、すごく面白いストーリーと映像でした。その後は、ちょっと遊びすぎです。きっと本人だけが楽しかったような、そういう遊び方でした。眼帯出すぎ。糞映画！

ポン・ジュノ「シェイキング東京」：いわゆる世界系の短編です。びっくりといえば、ビックリ！でした。蒼井優にボタンが付いていたのが。なんだか凄く可愛くて、ちょっと生意気で、岩井俊二作品の少女みたいで、、、ポン・ジュノは蒼井優が撮りたかっただけでしょう。ベタにloveボタンを押しちゃう脚本が好きでした。私だったら、とりあえず、全部押してみます！

地名で集まったオムニバスにしてはかなり良い。変に狙っていない感じが良い。巨匠みたいな人が撮っても大体ずっこけていることを考えればね、ちゃんとオムニバスしてました。

あ、劇場でチケットを買うとき、外国人の発音でトゥキョーって言いそうになりました。東京いちまい下さい。