[コメント] 恋の罪(2011/日)
このストーリー展開だと和子(水野美紀)が全く不要。ストーリー的には「脱ぎ損」である。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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園監督が和子をどういう立ち位置で関わらせたかったのかが、なんとも確かではない。
設定上はいずみ(神楽坂恵)に近いとは思うが、自己表現欲求が性的欲求に摩り替わる過程が描かれるいずみに比べて和子はキャラクター自体が明確でないので、正二(児嶋一哉)との不倫が単なる背徳感情だったり、セックス依存としか捉えきれずなんとも意図がつかめない。
無理矢理に話をするのであれば、「愛がないならセックスは金に換えろ」という美津子(富樫真)の価値観にも「売春は下品」と考える美津子の母(大方斐紗子)の価値観にもそぐわない行動が、その二人の思考に触れた結果としてラストの「どこにいる?」「わからん」という会話に収斂していると考えられなくはないが、それにしてもあまりにも本線との関わりが軽視されている。
せめて美津子の母の聴取時に母から「あなたも下品な女ね」と言われるとか、せめてそのレベルでの「関わり」があれば、わかりやすかったかなとは思う。
あと、本作の問題点は脱ぎ倒した主役級3人よりも、大方斐紗子の印象が強烈だという事ではないかと思う。「嫁姑」的というか、いがみ合う女性同士の本音むき出しの会話たるや笑いつつもかなりの恐怖心を感じた。あんな現場にはいたくないものである。
(2011.12.25 シネマ ジャック&ベティ)
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