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[コメント] フィフス・エレメント(1997/米=仏)

オールドマンホルムのちょこまかしみじみ可愛らしい働きに心が疼く。ブライオン・ジェームズのフィーチャーも泣ける。ウィリスはいつもの愛嬌たっぷりの強いおじさん(××××)で、私にとってこれは「愉しいおじさん映画(お座敷遊び系)」。人選とイジリの趣味がいい(個人的感覚)。更にベッソンが真性のB野郎であることを告白してくれたら和解するしかない(結局コレもフェイクなら私は泣きますが)。
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ホルムの「簀巻き」とブライオン・ジェームズの「冷凍」には涙が出る。今にも泣き出しそうな終盤のオールドマンウィリスの実はマザコンというバランス感覚も残念ながら完全にツボ。基本的に突っ立ち演技からゴキブリぶったたきにシフトする大統領(よく見る怖い顔のおじさん。『ダークナイト』?)も地味にいい。たまらない。

個人的な趣味嗜好の話で恐縮ですが、私は難しい顔をして、どちらかというと人を苛めることが多い大御所が嬉々として苛められる「じつはユーモアのわかる愉快なおじさん」オーラが漂う映画に弱いのです。こういったお座敷遊び的なものなら尚更(ブライオン・ジェームズは『ブレードランナー』で思い入れがあるだけですが・・・)。ジャック・ニコルソンとかヒューゴ・ウィービングとか。『ギター弾きの恋』のショーン・ペンも良かったな。まあ苛めとは違いますが。最近の泉谷しげるが可愛く見えるのと同じ論理。

金がかかってるので意外に真似できない唯一無二感も割とオイシイ。ウィリスのvsエイリアンの立ち回りのテンポの良さも、ちゃっかりタッカーが支えていたりして、大味かと思えばそうでもなかったりする。一方で「アルミホイルの壁突破」「ハリボテ」等のチープ感が最高にイカす。CGで精巧にやられるよりいっそ気持ちいい。大ボスがあっさり消滅する肩すかしもいい加減にぬるくて快感。「地球連邦」の代表がアフリカ系、っていうのも超未来モノのお約束っぽくて、そのへんの目配せもなかなかたのしい。

ジョヴォヴィッチはファナティックな演技(?)が最もキマっていた頃で、パターン化されて「今は昔」なのがちょっとさびしいですな。

好きです、と言った後に「ごめんなさい」と呟くのはお約束。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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