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[コメント] 男たちの挽歌(1986/香港)

今となっては全てがダサい。だけど終わってみれば面白い。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







日本公開35周年の4Kリマスター版を映画館で鑑賞。私も30数年ぶりに再鑑賞。映画館で観るのはこれが初めて。それほど好きな映画ではないのですが、ウチのヨメが故レスリー・チャンのファンなのでお付き合いしました。『さらば、わが愛/覇王別姫』だったら、率先して観に行くんですがね。ま、ヨメは『君さえいれば/金枝玉葉』がお気に入りなんだそうですが、これは4Kリマスターしてくれないだろうな。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』ならありそうだけど。

ジョン・ウーを世界的に有名にした映画ですが、21世紀のいま観ると、噴飯ものでダサい。一から十までダサい。音楽もダサい。大金(偽札)を見て「舌なめずり」とか超ダサい。そもそも、「漢と書いて男と読む」的なこういう男像がカッコいいと思ってることが、今時ダサい。とにかく全てがダサいんだけど、映画が終わってみると「面白かったー」と思うから不思議。

おそらく、「カタルシスが過剰」なんだと思うんです。刺激物なんですよ。香辛料ドバドバ入れたラーメンみたい。「バイオレンスの美学」とも言われるけど、私はサム・ペキンパーの方が美しいと思うんですけどね。

私は以前から「ジョン・ウーは日本映画の影響を受けている」と思っていたのですが、後に『マンハント』の際に本人がそう言いましたね。まあ、『マンハント』自体が『君よ憤怒の河を渉れ』のリメイクですからね。そう言われてみれば、この『男たちの挽歌』も任侠映画のフォーマットなんですよね。まさか高倉健だとは思いませんでしたけど。私は、東映じゃなくて日活無国籍映画の影響だと思ってた(笑)。

(2022.04.24 新宿武蔵野館にて再鑑賞)

(評価:★3)

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