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[コメント] ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日)

THE LAST SAMURAI "LAST"を 辞書でひくと、 [ Last = 最後の ] と言う意味の他 [the 〜 ] この上ない 最上の〜 という意味もあるのですね。
fufu

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ラスト・サムライ

 よかったぞよ! あっぱれな出来じゃ! なんたって、"SAMURAI"達が 心底格好良い! fufu的主観で言えば、トム・クルーズよりも断然 格好良い日本人達!! ハリウッド 有り難う。 で御座るよ。 座礼 致して 感謝申し上げまする。

 忝(かたじけ)ない。 _(_^_)_ 

 ●感想

主演 トム・クルーズのハリウッド映画で、 流れとしては、アメリカのネイサン・オールグレン大尉が 侍の文化に触れ、少しずつ理解していく・・という展開で、 アメリカ人の目で見た日本(SAMURAI)という表現になっています。 トムは映画上の主役ではあるけれど、役割としてはガイド役? 侍は、ホント 格好良く描かれていました。

日本人として誇らしい気分でした。

 ● SAMURAI がみんな格好良い!! fufu的 おもいっきり主観入ってますが・・・ 特に 渡辺謙 が、トム・クルーズより だんぜんっ!カッチョヨカッタですよぉ! 目力がもうっ!すごいっ! 真田広之も、日本映画等で観るより数段格好良く見えたのは、気のせいでしょうか? 他の侍達も、ほんとに格好良かった。 それに、小雪、子ども達、、忘れてならない明治天皇。 みんな魅力的だ! 

 それと・・ 観た後で知ったのですが・・・ 斬られ役一筋 ン十年? の名斬られ役 福本清三が出演しています。  いや、、失礼ながら この役者のお名前・・fufu的には、初めて知ったのですが・・_(_^_)_ なにげに良い! おそらく他の TVや映画等で 何度となく拝見してはいるのでしょうが? 目立たないし、お顔があまり印象に残ってなかったのですが、こういう人あっての時代劇なんでしょう。

福本清三扮する侍は、言葉が通じない故に、無口なSAMURAIです。 オールグレンの見張りとでもいう役割でなので、いつもいっしょでした。 名前すら名乗らないので、オールグレンは、勝手に "ボブ" と呼びかけます。 戦闘シーンで、斬られ役ならぬ、盾となって 鉄砲に撃たれて死ぬことになるのですが・・ ここで、「あるぐれんさん」と呼ぶのだ!! これが良い! さりげに良かった・・(T^T) 彼もまた THE LAST SAMURAIよのうぅぅ〜〜・・・(T^T) 一瞬過ぎて、余韻を鑑賞する間もなかったので、 もう一回観に行けたら、この"ボブ"に注目したいところ!

言ってみれば、こういう渋いキャスティング出来た部分、 この映画は (ただの娯楽作品でなく)本気かも? と思わせた。 

 ●明治天皇

ネタバレですが、ラストちかく 明治天皇が、

「欧米の汽車や大砲を取り入れても、  日本人であること(心 とか 武士道の事 )を忘れてはならない。」

そういう意味の事を申されます。

ホント エエ事言った!  その通りだと思うよ。うん。 

 いよーー 日本一っ!!  大統領っ!(明治天皇だけど(^◇^;) は! _(_^_)_ ) 

… もっとも外国映画でこういう事を吐かせたのは、ちょっとシャクだけど 逆に日本人が作ると、扱いがデリケートになる等で こういった 血の通った明治天皇像は 描けなかったかもしれませんね?

 ●蛇足ながら時代考証

史実や時代背景は、若干 モチーフにこそしていますが・・ フィクションですし、ハリウッド制作故のエンターテイメント性の高い作品ですので、 時代考証はあまり 深刻に 考えないのが吉かと思います。

ですが、"あえて" ちょっとだけ資料として書いておきますネ。  と言いますのが・・・(^^ゞ 私事ですがーー  冒頭・・ 「 1876年 」 とかテロップに出てきまして・・・・  …えーーと、明治45年 + 大正 15年 昭和が、、六十・・えと・・あれれ?? 何年だったけ?…… と、しばし 回転の遅い頭で "無駄"な 計算をしてしまってたので〜 ここへ書いておきます(笑)  ※日本語テロップに一言 187*年(明治 *年)と入れて欲しかったぞい。

★ 明治元年は、1868年です。 1876年は 明治8年ということになります。

 ※本作品はフィクションですから、史実は あまり気にしない方が良いですが、、 1867年(慶応3年)大政奉還 1868年(慶応 4年 = 明治元年) 1871年(明治 4年) 廃藩置県 1876年(明治 8年) 廃刀令、不平士族の乱(神風連の乱、萩の乱、秋月の乱) 1877年(明治 9年)西南戦争。 がありました。

  ●戦う事

侍を否定している訳ではないのですが・・ "戦う" という行為がこれほど、無駄と思えたことはなかった・・。。゛(ノ><)ノ ヒィ  今の時世と考え合わせ・・・・(以下略_(_^_)_)・・・・・。

なにせ、同じ日本人同士・・  戦う大儀は、ぼくごときには、よく理解できませんでしたが、 官軍も、侍達も どちらも、同じ日本の行く末を案じている訳ですし、天皇に反旗をひるがえす者でもない。

侍自体、元々は 戦うことを生まれたのだと思うのですが、 冒頭、映画でも説明されてますように、多くの矛盾点も持っていると思うのです・・・ されど、"侍:SAMURAI (=日本人的に言えば "武士"とか"武士道"でしょうか?)"に 意味がないかというと・・・ いーえ そんなことはないっ!!!!!! これは、大変な美学ですぞ!

日本人が忘れてはならない文化、、いや心のような気がします。

"侍"の精神が発達していった背景は、時代的にもあるかと思います。 江戸時代の 300年間は、細かいいざこざはあったのでしょうが、大戦はなく 実は泰平な世の中で、侍は(戦う人としての)活躍の場を失っていたのではないでしょうか?? そのため、様式美や心構えなど精神的な美学が発達し、独特の文化が誕生した。 SAMURAI = 侍(真の武士)とは、戦いに重点を置くのではなく 精神的な面を指すのではないかなぁ?  とぼくは考えています。

 … 脱線しました・・(^^ゞ 映画の話に戻ります… 最後、戦いは、意味を持たないとはいえ、大変な合戦になるのですが・・・ 最後の最後、、官軍の指揮官が一斉射撃を止めさせます。 彼も、元侍だったのでしょう(T^T) そこには、礼を尽くすとでも言うのでしょうか…… 「 武士の情け 」 があるんですよね。

あれぞ、この映画の語りたかった部分なんだと思います。

  難しい問題なので、まとまりませんでしたが、   侍とは、戦う手段/剣術などの技術ではなく、精神なんだと、ぼくは思っています。

  以下 小ネタ

  ● 侍達の住む村? 明治初頭、廃刀令や ちょんまげ禁止故に 山深い里山に隠れ住む 侍一族(女、子ども含む家族)の村は、どこか牧歌的?で まるで、ロード・オブ・ザ・リングに出てくる いつか、帰りたい古里 ホビット庄のようだった。

(評価:★5)

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