★4 | ミークス・カットオフ(2010/米) | 未来のために“開拓者”を選択した者たちが、彼らを導くはずの案内人が売りにした“豪気な権威”の崩壊に直面する。案内人に従うか否かを男たちは合議で決め、妻たちは黙ってそれに従う。男たちの迷いは妻たちの不安となって開拓者は猜疑の荒野の“彷徨者”と化す。 [review] | [投票(1)] |
★5 | ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択(2016/米) | 風景画と見まがう遠くに山並みを配した美しい広角画面の奥に小さく光る点が見える。光点はやがて貨物列車の長い長い線となって轟音とともに“風景画”を横切り、朝のラジオが今日もまた寒い一日の到来を告げ、曇天の続きのモンタナの小都市の女たちの物語が始まる。 [review] | [投票] |
★4 | ファースト・カウ(2019/米) | 冒頭、大きな船がゆっくりと左から現れ画面の右へ消えていく。映画が終わったときこれは川を下れなかった若者の物語だったことに気づく。心優しき料理人と野心に溢れた移民中国人。二人にとって人生最大の出来事の痕跡が開拓史のなかの小さな物語として記される。 | [投票] |
★5 | ショーイング・アップ(2022/米) | そんなものにかまっていられないのだろう。リジー(ミシェル・ウィリアムズ)の衣服はルーズで野暮ったい。所在なげに立ち尽くす寸胴体型の後ろ姿から、ああこの人は善い人に違いないという気配が漂ってくる。こういう真面目で不器用な人ってとても人間的だ。 [review] | [投票(1)] |