★4 | 柄本佑は飄々とした振舞いの内に暴力や自壊の危うさを漂わせて適材。堂々とした瀧内公美も佳い。堂々とは、脱衣を含む演じぶりが、という以前に骨格が、である。やはり(役柄に依存し、撮り方にも大きく左右されるのは当然にせよ)画面に君臨すべき主演女優にはある程度以上のサイズが伴っていてほしい。 [review] (3819695) | [投票(4)] |
★5 | ああ、いいセックスをしているなあ。そんな無我の快感が二人から伝わってくる。人が理性のしがらみを圧殺し、倫理を捨て去っても許される唯一の時間がちゃんと写っている。R18ではもったいない。ロマンポルノの呪縛から解放された、とても真摯で正直な肉欲映画。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(4)] |
★3 | 「ふたり」である。“ふたりだけ”の映画なのにそこに逼塞を覚えないのは、演者の明朗もあろうが、むしろ「行間を読ませる」よりは行そのものを直截に読ませるような奇妙なダイアログの即物性にあるのではないか。下世話なまで社会的、時代的に阿る台詞も“ふたりだけ”の間に浮き彫りになることで「イメージ」としての即物性を帯びる。「火口」の小噺の一躍の飛躍も共に「イメージ」としての通底性あらばこそ。〔3.5〕 (鷂) | [投票(2)] |