★4 | ポストトランプな『猟奇島』だからといって、誰が一笑に付すことができるだろう。序幕は真の主人公が確立されるまで、のべつ幕無しに視聴者の先入観の裏をかくことに重点を置いた構成。ジャンルファンなら無関心でいられない仕掛けが散りばめられてる。惜しむらくは、中盤以降、出涸らしのミームの寄せ集め以上にナラティブ的な深化が見られない。マナーハウスの果し合いに至っては、『キルビル』の劣化コピーに甘んじている 7/10 (袋のうさぎ) | [投票(2)] |
★4 | 固定観念のドテン返しが執拗に連鎖する序盤の掉尾に登場する得体の知れない奴。その本性の見えなさの表現が突出する。映画は狩るゲスをリベラル富裕層に規定するが全てをひっくり返す帰結からすれば瑣末なこと。机上の論理がリアリズムに駆逐される一気飲み。 (けにろん) | [投票(2)] |
★3 | どこのだれなのか判るようで判らないかの人の、しかし終始宙ぶらりんで当てどもないようなその肖像の示す当惑、困惑の感だけは、分からないようで妙に分かる。そんな肖像を画面の中の実存として捉まえられれば、それだけでもかろうじて映画は映画足りえる。そしてかの人は息を吹き返すかのように笑う。そりゃあ、そうだ。 (鷂) | [投票(1)] |