★4 | 思ったより泣けなかったが、二人の生活を実に丁寧に細やかに描いている。二人が手話で会話するシーンは、字幕と林光による静かな音楽という、ともすれば地味で眠くなるような演出だし、戦後を舞台にした猥雑な風景の映像なのに、まるでフランス映画のような美しさ。もちろん、高峰秀子と、一言もセリフの無い小林桂樹の人並み外れた精緻な演技力も、一助となっている。['07.11.24新文芸坐] [review] (直人) | [投票(1)] |
★4 | 感動的なアイデアに溢れている。冒頭の空襲シーンのスペクタクル的テンションからして並ではない。所詮脚本家出身の監督などと侮ってはいられない大した演出力だ。当時の東宝の主力級スタッフ(撮影玉井正夫・照明石井長四郎・美術中古智)を擁していたからといって、それだけでここまでの映画になるものではない。 [review] (3819695) | [投票(3)] |
★4 | 忘れられた人びとの話である。戦前、戦中において聾唖であるということは、神の兵士として戦うことのできない男であり、神の民たる子を生むことのできない女だ。おそらく社会から無視された存在だったであろう。しかし、それでも彼らは生きていかねばならいのだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(1)] |