[あらすじ] 儀式(1971/日)
桜田満洲男(河原崎健三)は、兄の輝道(中村敦夫)から「テルミチシス」という電報を受け取った。電報の発信地へ急ぎ向かう満洲男は、彼が育った地方の旧家・桜田家のことを思い出していた。終戦後戦犯指定を受けながら、それでもなお桜田家に絶対的権威として君臨していた祖父・一臣(佐藤慶)と、一臣に「支配」されている一家の人々の姿を…。彼らの姿を通して、封建日本の天皇制国家・家父長制度を支えてきた「儀式」、そして戦後日本にも巣食うその残滓が描き出される。当初大島渚監督は、タイトルを『日本帝国主義』にしようかとも考えていたという。[122分/カラー/シネマスコープ]
大島渚の個人プロダクション・創造社とATGの提携作品。ATG創立10周年記念映画として製作され、通常のATG映画の製作予算の倍額である2000万円が投入された。
キネマ旬報ベストテン第1位、また監督賞、脚本賞、男優賞(佐藤慶)を受賞。
さらに大島は、本作をカンヌ国際映画祭に日本代表作品として出品する意向だったが、大島と国内選考委員会、カンヌ事務局の三者間で意見が食い違い、結局本作は日本代表作品とは認められなかった。後に大島は国内選考委員会の不手際に抗議し、話題を呼んだ。
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