[あらすじ] 放浪記(1962/日)
原作は作家・林芙美子の自伝小説。貧しい家に育ったふみ子(高峰秀子)は文学を志して東京へやって来るが、特に取りえもない彼女にはいい仕事の口が見つからない。仕方なく彼女は喫茶店の女給や料理屋の女中などの職を転々としながら、同じく詩や小説を書く男たちと交流し、そのうちの何人か(宝田明ほか)とは夫婦関係になるが、その度に相手の男に騙されたり捨てられたりする。そんな生活の中で、彼女はこつこつと自作を書きためていくのだった。[123分/モノクロ/シネマスコープ]
それまでに2度映画化されていた、作家・林芙美子の自伝小説を原作に、東宝30周年記念映画として製作された。主演の高峰秀子が成瀬巳喜男監督に提案して実現した企画で、高峰本人も特に気に入っている一作という。
「林芙美子はいやなところがある女だったから男に捨てられ続けたのだ」と考えた高峰は、わざと不美人に映るよう役づくりをした。しかし批評家からは「まるで似ていない」とさんざん叩かれたため、たまりかねた高峰は批評に対する反論を3度にわたって新聞に書き「映画は物まねコンクールではない」と息巻いたというエピソードも残っている。
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