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[コメント] トワイライトゾーン 超次元の体験(1983/米)

オムニバス作品となれば各篇の優劣を問うのが人情か。ダン・エイクロイドアルバート・ブルックスによるプロローグが最もマシであると云う人がいても私は不審に思わない。「ドラマ主題曲の当てっこしようぜ!」との台詞から予想される展開・結末と寸分違わぬ光景が繰り広げられて早くも達観の境に至る。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ジョン・ランディス篇:道徳の副教材にでも採用されたいのか? という悪態を何とか喉元で留める。全篇を通じていかにも八〇年代的な明るい「夜」に嫌気が差す作品だが、このステヴァン・ラーナー撮影だけは不吉さを漂わせて許容範囲だ。それはまたヴィック・モローの悲劇についての先入見によるものでもない。だが、つまらない。

スティーヴン・スピルバーグ篇:スピルバーグには童心コンプレックスでもあるのか。私にとってはまったくもってどうでもよい物語で、これを発展させた『フック』などという丸珍映画の製作まで許してしまった周囲の者の罪も問いたい。若返った肉体のまま逃げ出してしまう老人が一名だけいるという人物の配分はよい。しかし、つまらない。

ジョー・ダンテ篇:他の各篇が多かれ少なかれ落語のサゲ的というか、お後がよろしいような噺の決着を志向しているけれども、これだけはまったくお後がよろしくない。それはそれでやはり不健康な気もするが、清々しい。また「口を抹消された少女の顔面」は全篇でも気味の悪さにおいて突出したイメージだ。でも、つまらない。

ジョージ・ミラー篇:四篇の中で尺の過不足が最も小さく、また企画の趣旨を最もよく理解したパッケージングという印象は確かに受ける。厄介なおっさんに扮するジョン・リスゴーの過剰演技にしても不要のものとは思わない。アレン・ダヴィオーの仕事もまたスピルバーグ篇におけるそれよりは的確だろう。ところが、つまらない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ダリア[*] ナム太郎 けにろん[*]

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