[コメント] blue(2001/日)
あの頃は、確かに日常であった懐かしい情景。
私が高校生の頃は女子高にはこんな話はゴロゴロしていた。女子高出身の私にとってこの話は何の変哲もない日常であったと共に、非常に懐古的でありノスタルジックであった。
思い起こせばあの頃私にも好きな女の子がいた。自分はおかしいんじゃないかと悩んだ時期もあった。今になって思えば彼女を好きだった事、それは自分を認めてくれる大事な存在だったからなのかも知れない。彼女を通して己のアイデンティティーを求めていたのだと思う。
また別の子から特別な好意を持たれていた事もあった。徐々にその気持ちが重く感じるようになっていき、結局彼女とは高校を卒業して以来連絡も取っていない。あの頃重く感じた彼女の気持ち。今ではそれが愛しくすら思える。それはやはり異性には理解し難いものがあるのではないかと思う。異性に寄せる恋心、それとは全く別の次元にある感情。特異なる少女性。同性であってもその感情はあの頃にしか持てない。今ではもう持てない感情。
今となっては手の届かない存在となってしまったその感情は思い出す事しか出来ない。逆に言うなら思い出す事なら出来る。あの特異な空間、感情、嫉妬、憧憬…そういったものを子宮が疼くくらに思い出させてくれる、そんな貴重な映画だった。
----------
04.06.28記
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (5 人) | [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。