[コメント] ブルース・オールマイティ(2003/米)
純粋喜劇。
偽善的だろうが、商業的だろうが、一過的だろうが、小品的だろうが、映画は面白ければ何でもいい。つまらなけりゃ例え巨匠の遺作だって駄目だ。
勿論、面白さには色々な種類がある。この場合は単純に笑えるという意味での面白さだ。小道具の使い方も気に入っている。往年のフランキー堺の映画を思い起こさせる。メッセージもフランク・キャプラほど唯米的でなく(*)嫌味が無い。
『マン・オン・ザ・ムーン』『マジェスティック』なんていう中途半端に社会性を持ち込んだ愚作を経て、ジム・キャリーは再確認したようだ。
神が自分にどんな才能を与えてくれたのかを。この映画はそんな彼の自身に充ちた本音が溢れている。
*・・・舞台を実在の一都市に絞りつつ、「神」の造形から特定の宗教臭を消すことで映画独自の世界観を創出、言語の壁など軽く越えるジム・キャリーの体技と相俟って人種国籍年齢性別に拘わらず実に判り易い娯楽作品に仕上がっている。<グローバルな笑い>は<グローバルな涙>より遥かに貴重だ。
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