うなぎって何となくエロいから仕方ないか。

奥さん殺害の場面はすごかったが、そのあと自転車に乗って自首しにいくシーンもすごい。これはずっと忘れられそうにない。

面白いと思ったのは、結局、手紙の差出人は分からないどころか、その存在すらあやふやになるところ。手紙はあってもなくても男の行動は必然だったということか。

冒頭で奥さんをメッタ刺しにするのも、最後に、他の男の子どもを身ごもった女を受け入れるのも、同じひとりの男。そこへ至るまでの描き方にかすかに感じられるユーモア。内容は地味だけど、そんな一人の男のプロセスにつき合うのは悪くなかった。